庭日和
2010年10月04日(月)
暑すぎた夏もやっと終わった。
ほっとしているのは人間ばかりではなく、猫たちも、そして植物たちも。庭に植わっている木の何本かが猛暑にやられ、息も絶え絶え。人間が朝晩ホースで水を撒くぐらいじゃあ、とても水分補給にはならなかったらしく、チリチリと焼け焦げたような頭で突っ立っている。芝生だってまるで焼畑。ごめんよ、ごめんよ、不甲斐ない私を許しておくれ。
そんな庭に活気を取り戻そうと、昨日、どっさりと植物を買い込んできた。雨にも負けず雪にも負けないヴィオラが主体。贔屓にしていたガーデンセンター、近くに競合店ができてしまったせいなのだろう、10月いっぱいで閉店するとかで、ガーデングッズが軒並み3割引き。欲しかったレンガも半値で売っていたから大量に購入してきた。イングリッシュガーデンと呼ぶにはほど遠いけれど、雰囲気だけでも味わおうかと思って。
そろそろ外猫の小屋も、冬バージョンにしてあげなくちゃ。
写真:(上)夏は子供たちから逃げ回っていた樹里ちゃんも、最近また子供たちと一緒に行動するようになった。
(下)冬を越し、春の足音が聞こえる頃には満開になるヴィオラ。夏も終わったばかりだというのに、もう春が楽しみ。
庭の手入れ終了、レンガしっぱ~い!!
2010年10月08日(金)
2日かけて、ようやく庭の手入れが終わった。一番厄介だったのがライラック。大好きな花で、初夏(かな?)にはとても香りの良い美しい花をつけてくれるのだけれど、花が終わるとボサボサに枝を伸ばすから、どこかの風来坊といった風情になってしまう。木というのは本来は自然のままを愛でるのが一番、ところがあいにく巨木を放置できるほどの広さの庭ではないから、手入れをしないとたちまち荒れ放題の庭といった印象。
背丈がかなり高いから脚立なしでは作業ができず、履きなれないスニーカーを履いて、一番上の段まで恐る恐る登って剪定をするも、年とともにだんだん高い所に上るのが怖くなってきていて、へっぴり腰。高所恐怖症ということもあってなおさら。さっさと作業を終わらせたくて、いい加減に剪定してしまったから、来年、花が咲いてくてるかどうか・・・。今年、なんとなく花のつきが悪かったのは、たぶん昨年のでたらめな剪定のせいだと思う。またしても同じ轍を踏んじまったか。そんなことならいっそ、植木屋さんに頼めばよさそうなものを。そろそろお手上げかな。
木の剪定が終わって草花を植えつけ、買ってきたレンガを庭に配置してみたら、あれ、がっかり・・・安物買いのゼニ失い。よくよく見ると、レンガというより、ブロックもどきの素材をレンガ仕様の長方形に切っただけのものでしかない。お店に置いてあった時は水にぬれていて、いかにもレンガのように見えたのに、安いものにはワケがあるというワケ。夫から「これ、ブロックみたいだね」と言われてがっかり、ああ、損した・・・。雰囲気もレンガには到底勝てず、念願のイングリッシュガーデンも夢破れてただの庭。
かがんで庭の手入れをしていると、後ろになんとなく気配を感じるので振り返ると、外猫のチビちゃんがいる。雑草との闘いに必死で気がつかなかったのだけれど、どうやら家の周り一周の草むしりをしている間中、ずっと後をついてきていたらしい。チビは1年ぐらい前に現われた子で、下の農家で飼われている母猫に連れられてやってきた。とてもおとなしい子なのに人馴れしていなくて、まったく触ることができない。それなのに、まるで母親のそばを片時も離れまいとする子供のよう。どうやら慕ってくれているらしい、嬉しいねぇ。
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(写真):おかあさん、あれ、レンガですかね?
猫の歯肉炎は手術が一番?
2010年10月12日(火)
ここ数週間、樹里がなんとなく無口で、以前に比べるとカリカリの減り方も少ない。ぺちゃぺちゃと舌を舐める仕草が気になって口を触ってみると、奥のほうに痛みがあるらしくビクンと反応する。ひどくならないうちにと思い、一昨日の夕方、大雨の中車を走らせて動物病院に向かった。雨の日の病院は空いている。案の定先客はなく、だから寿々や福太郎の時のように、待合室で犬に吠えられるストレスを味わうことなく、すぐに診察室に入ることができた。
樹里は気性の激しいところがあって、獣医さんにもちょっぴり抵抗し、口をしっかり開けてはくれず、奥歯付近の歯茎が真っ赤に腫れているということだけは確認できたものの、実際のところ、歯がどういう状態になっているのかまでは診断することができなかった。それでも獣医さんは、桃之輔の時と同じように、犬歯(猫も犬歯なのね)だけ残して抜歯しましょうと言う。
歯肉炎の治癒率は70%というから、30%は手術をしても治癒しない。しかも全身麻酔。麻酔事故の確率は低いとされているし、獣医さんも「十分な検査をしてから行いますし、これまでに麻酔事故は起きていませんから、それほど心配はいりませんよ」と言うものの、神戸市立王子動物園のパンダの記憶はまだ新しい。
そしてもうひとつ気になったのが「猫の歯肉炎は時に扁平上皮ガンを伴っていることがあるので、手術後半年ぐらいすると悪性腫瘍が姿を現すことがあるので、術後も注意が必要です」という言葉。福太郎のとき、検査もなにもせずにその場で抜歯。その時すでに口の中に腫瘍があったらしく、それからまもなく、口の中の腫瘍が急激に悪化してしまった。ガン細胞を刺激してしまったのではないかという、あの時の後悔が胸をよぎる。
手術をするのが一番の選択肢なのだろうけれど、桃之輔の時は、食事がほとんどできなくなってしまっていたから仕方がなかったとして、樹里はどの歯もぐらぐらしているわけではないし、歯石もそれほどないから、赤みさえひけば治るのではないかと思えたり。でもまあ、今後のことを考えれば手術やむなし、あとは運に任せるしかないのかもと自分に言い聞かせて、手術日の予約をしてきた。
で、今日が手術日。ところが今朝の5時ごろから目が覚めて布団の中で悶々。そんなに簡単に体にメスを入れてもいいものなのだろうか。高齢になってからの全身麻酔は人間でも寿命を縮めるというではないか。ボケる心配だってある。口の状態はそれほど重症とも思えないし、もしこれで樹里になにかあったら後悔しても後悔しきれない・・・ああ、どうしよう。
散々思い悩みながら起きると、人間の不安な気持ちが通じたのか、樹里が目の前で吐いてしまった。前日からの絶食で何も食べていないから胃液だけ。その様子を見て、きっぱり手術をやめる決心がついた。「手術やめっ!」そう言いながらカリカリや缶詰をお皿に入れて並べると、樹里が真っ先に飛んできて食べはじめる。今吐いたばかりじゃない。
さてこの先、治療をどうするべきか。ステロイドの長期連用は避けたいし手術も嫌となると、漢方かサプリメントを探すしかない。それを3ヶ月ほど試してみて、なんら効果が得られなければ手術、その時には腹を括るしかないだろう。それより、愛情をたっぷりかけて、自然治癒力が高まるようにしてあげるのが先かな。
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写真:樹里はパパっ子。一番心配して気を揉んでいるのはパパ。
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ストレスで風邪?
2010年10月15日(金)
樹里、手術日までの一時しのぎにと打ったステロイドと抗生剤の注射が効いたのか、口の中から赤みがすっかりひき、カリカリも普段と同じように食べられるようになった。ところがここ数日、クシュンと小さなくしゃみ。日増しにそれがひどくなり、きのうはクシャミの連発と涙、鼻水。大雨の中、病院に連れていったせいで風邪をひいてしまったのか、はたまた車に乗って、見知らぬところに行ったことが相当のストレスだったのか。
猫はストレスを顔に出さない動物らしく、平気なふうを装うからつい油断してしまう。寿々のときも、入院中、獣医さんにとても懐いているように見えたし、入院生活もあまり苦痛そうにみえなかったので、一週間という長期の入院を許してしまったが、結果的に、それが相当のストレスを寿々に与えてしまっていたのだと、今になって気がつく。利口な猫ほど、飼い主を心配させまいとするのか、我慢をする。樹里もそんなところか。
だるそうな樹里を動物病院に連れて行く気にはなれず、幸い熱はないから、いつも風邪の時に処方してもらう薬を貰おうと病院に行くと、院長は研修とかで留守、若い男の子の獣医さんが対応してくれた。まだ大学を出て3年目だという。
動物病院で修行を積まなければ、将来独立することもできないだろうから、必要なステップだということはわかるのだけれど、患者側としては、こんなに臨床経験のない獣医さんで大丈夫なのかしらと内心ハラハラ。でもきっと男の子の獣医さんも、難しい病気の子、どうか来ないでねと、祈るような気持ちで過ごしているに違いない。
「インターフェロンの飲み薬と抗生剤を出しておきますね」と言うから、「2週間効果があるという抗生剤を注射していて、さらに別の抗生剤を飲んでも大丈夫ですか?」と聞くと、「あっ、そうだ、だめだ!」ですってさ。カルテ、しっかり読もうね。
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写真:樹里ちゃん、にゃあちゃんの看病(?)の甲斐あって、元気になって良かったね。
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がんの告知を考える
2010年10月21日(木)
ちょっと暗いけれど、がんのお話。少し前、朝日新聞にキャシー中島さんのことが、4回にわたってだったか連載されていた。キルトデザインのことはあまりよく知らないけれど、デパートなどに行くと時々、キャシーさんのデザインというハワイアンキルトなるものを目にすることがある。昔の彼女の印象はといえばハデハデ&グラマラス(今もかな?)。キルトの雰囲気もそのまま。
天性の明るさが売りといったキャシーさんだが、娘さんの勝野七奈美さんを昨年がんで亡くされているのだそうだ。小細胞性肺がんに罹患し、5ヶ月間の闘病の末の29歳。写真に映る七奈美さんは美しく、若さを思う存分謳歌し、華やかで、命短き薄幸の女性というふうにはとても見えない。結婚されたばかりだったともいう。
その記事の中に、ちょっと心にひっかかるものがあった。七奈美さん、がんを宣告された時、真っ先に「赤ちゃんを産むことはできますか?」と医師に尋ねたのだそうだ。返ってきた言葉は「赤ちゃんどころか、来年ここにあなたがいる確率は6%です」。この医師の言葉が、何かにつけて思い出されてしまうのだ。医師としてどうなんだろうと・・・。
七奈美さんという女性が、よほどしっかりしているようにみえたのかもわからないが、まだ20代、「覚悟」を求めるには若すぎる。その数日後、今度は朝日新聞の読者欄に、がんの告知に関する投稿が掲載されていた。そこには、ご子息にだったか、若い医師が「ロボットのように無表情に」がんを告知したことに対する、言いようのない絶望が綴られていた。
いずれの医師も、がんを罹患した患者が「人間である」という大前提を忘れている。がんを受容することが、人間にとっていかに大変な作業であるか・・・どれほどの時間が必要であるか。医師の一言が希望にもなり、絶望にもなる。
告知は、最近ではずいぶん普通のことのように思われているが、日本ではまだ6割ぐらいなのだとか(病院によっては、100%告知するというところもあるそうだが)。アメリカはほぼ100%。アメリカの告知率が高いのは、癌の治療が進歩したという理由の他に、告知をしなかったために訴訟を起こされ、賠償金を支払わなければならないという、医療訴訟を避けるためでもあるらしい。まさに、訴訟王国アメリカの面目躍如といったところ。
がんを告知されれば、治療方法を自ら選び取ることができる。余命を知ることで、残された人生をどう生きるかを決めることができるし、これまでの人生を見つめなおす時間も与えられる。病気とどう闘い、あるいはどう共存して生きてゆくかを決めるのと同時に、死に方だって決めることができる。治癒の可能性が高いとわかれば、病気と敢然と闘ってゆくことだってできるだろう。それもこれも、患者の「権利」と「責任」という言葉の下では、まったくそのとおりなのかもしれない。でも、人間ってそんなに強い動物なのだろうか。
医療現場での告知の問題が、そうそう簡単に、しかも素人ごときが結論づけらるものではないことは重々承知の上で、それでもなお思うのは、少なくとも医師という職業は、患者とともに希望を紡いでゆく仕事なのではないのかということ。その前提なしの告知は、絶望の谷に患者を突き落とすだけの、刑の執行者でしかない。
七奈美さんの話に戻すと、医師はわずかの確率であっても、生きられる、治る、赤ちゃんが抱ける、一人の「女性」のそうした希望に寄り添うべきだったように思えてならない。治れば赤ちゃんだって産めますよ、その一言がなぜ言えなかったのだろう。その手に赤ちゃんを抱くことだって可能なのですよと、なぜ言わなかったのだろう。「嘘」だから?6%の確率というのは、絶望を意味してはいないではないか。
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写真:今はもういない福太郎と寿々。まだまだ生きられたはずなのにといつまでも思っている。死というのは、遺す者、遺される者のいずれにとっても理不尽なものでしかない。
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シーザー・ミラン
2010年10月25日(月)
最近、CSの「ナショナルジオグラフィックチャンネル」で放映されている『ザ・カリスマドッグトレーナー~犬の気持ちわかります~』にはまっている。主役はカリスマドッグトレーナーと呼ばれているシーザー・ミラン(Ceasar Millan)で、顧客の中にはハリウッドスターなどのセレブもたくさんいるという、全米No.1の知名度を誇るドッグ・スペシャリスト。『ミラン財団』という、虐待された犬や捨て犬を、救助したりリハビリをするなどしてサポートすることを目的とした財団も運営している。
アメリカンドリームなるものを手に入れた「成功者」のようにも見受けられるが(ちょっとオーバー?)、もともとはメキシコの出身で、21歳の時にたった100ドルを手に、小さいころからの、「ハリウッドムービーのドッグトレイナー」になるという夢を実現するために、アメリカに不法入国しているのだそうだ。その後、運に恵まれながら今の地位を獲得している。運といっても、彼自身の努力に裏付けられた運なのだけれど。
番組の中で彼は、問題行動のある犬をそれはそれは見事に矯正してみせる。昨日放映されていたのは3つの事例。他の犬に対して殺しかねないほどの攻撃性を見せる犬、ラグマットだろうがなんだだろうが目に映るものすべてを食べてしまう犬、そして、災害で飼い主を失い、その後動物愛護団体に保護されたものの、問題行動を起こすために里親探しなどが困難だという犬たち。どの犬もシーザー・ミランの手にかかればたちまち従順な犬になってしまう。
その手法はといえば、犬を支配するのは人間であるということを、まず犬に覚えさせることから始まる。彼の言葉を借りれば、飼い主は「穏やかで毅然とした態度」で群れのリーダーにならなけばならないのだそうだ。犬は群れを作って生きてきた動物だから、ボスの言うことには絶対に服従する。その習性を実に巧みに利用している。
支配しているのは人間(飼い主)だ、ということを認識させることに成功すれば、犬は人間の命令に従って生活するようになる。シーザー・ミランが犬のリードを握ったとたん、どれほど凶暴な犬もたちまち姿勢を低くし、服従を示すその様子ときたら、まるで魔法でもかけているみたい。
犬に褒美を与えながら良い行動を覚えさせる「陽性強化」というトレーニングを実践しているトレーナーの間では、シーザー・ミランの訓練方法は「パック(群れ)理論」に基づく訓練方法で、もはや時代遅れだとか、暴力的だという批判があるそうだけれど、彼のやり方が暴力的?・・・そうは見えない。
おやつを与えて褒めることはしなくても、犬とシーザーの間に生まれるのは「恐怖」なんかではなく、明らかに「信頼」関係のように思う。番組の最初(最後だったな?)に犬の群れと共に歩くシーザーが映し出されるが、その姿はどうみたって犬たちのリーダー。信頼されているからこそのリーダー。行き場のない犬たちのために『ドッグサイコロジーセンター』を設立しているそうだけれど、まさにサイコロジーに裏付けられたトレーニングの成果だと思う。
とにかくこの番組、動物と人間の関係をいろいろと考えさせられて実に面白い。「カリスマキャットトレーナー」が出演する番組なんていうのも大歓迎だけれど、そもそも「キャットトレーナー」なんていう設定自体、しょせん無理な話なのかしら。
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写真:10匹のなかでもひときわ社会性のないミイちゃん。「群れるですって?ありえな~い!」
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クマを射殺するよりも・・・
2010年10月30日(土)
このところ毎日のように、人里にクマ出没のニュース。そして、歩くクマの写真が掲載されている記事の最後には必ず「射殺された」の文字が踊る。この間は親子グマだったこともあり、なんだかとても重たい気分になってしまった。まさか、母さんと一緒に人里に下りて殺されるなんて思いもせず、その日の朝も、きっといつもと変わることなく母さんの暖かい腕の中で目覚めたに違いない。そう思うと、親も子も不憫で仕方がない。擬人化したところでしょうがいないのだけれど、親子グマ哀れ。
親子で射殺されたという記事を探してみると、出るわ出てるわ。10月だけでも4日が富山県、18日が新潟県と北海道、21日が京都府、23日が福島県、27日が福井県などなど。母熊と子グマ2頭という組み合わせが多いから都合3匹、ここに挙げただけでも20頭近いクマが殺されたことになる。福井県のケースは、保育園横の空き地でクルミを食べていた親子。親を射殺した後、子グマは山に放すつもりだったらしいのだけれど、子どもたちはショック死してしまったのだそうだ。山に放たれても、親のいない子グマがどこまで生きられるのか。
立て続く親子グマ射殺に対し、市町村や猟友会には「クマが可哀想だ」との苦情が殺到しているのだとか。どのケースも市街地に出没しているから、住民への被害を未然に防ぐためには止むをえない処置だったとしているが、抗議の内容が情緒的に過ぎるという問題は置いておくとして、「人間の前に姿を現した動物は殺す」という安直なやり方には、どうにも違和感がある。
熊の「駆除」(嫌な言葉だなあ・・・)を引き受けている「大日本猟友会」の本部の方がおっしゃるには、「クマがどれだけ危険なのか現実を分かっていない人が多い。人間の命がかかっているのに、クマはかわいいだとか、クマが可哀想だとか、もうガッカリを通り越して、参ったという感じ」。
麻酔銃を使って山に誘導するやり方は、どれも突然民家近くに現れた野生のクマに対しては机上の空論。大きなヒグマは160キロから200キロあるそうだから、生け捕りも容易ではないのだそうだ。麻酔銃や捕獲には結構な費用がかかる。だから手っ取り早く射殺してしまおうというのが、行政の本音のようにも思えるのだけれど。
まあね、自分の身に置き換えれば、いくら猫好きでも熊は別。我が家の庭にクマの親子が現われたら、暢気に「カワイイ」なんてとても言ってはいられないだろう。一刻も早く「なんとかして」(←具体策なし)と思うに違いない。でも目の前で射殺されるなんて絶対に嫌だし、ほんと、なにか良い方法はないものか。
そんなことを思っていたら、山梨県で活動している、「NPO山梨ツキノワグマレスキュー」なる組織が目に入った。放獣を専門に行う県内初のNPOで、自然保護団体や獣医師らが中心となって、市町村から依頼を受けて放獣を担う組織なのだそうだ。人里に戻らないよう、爆竹などで脅かして山に返すという。山梨県でも、昨年までは放獣するシステムがなかったので、県内のほとんどの熊は捕殺されていたらしい。
ところが、県内のツキノワグマの生息数は約400頭で、2005年の県のレッドデータブックでは、絶滅の可能性がある「要注目種」になってしまっている。そのため、2007年からはできる限り山に放すことに方向転換。自治体はクマが人里に降りてこないための対策を講じ、自然保護団体も殺処分をやめるよう陳情を繰り返すなど、山梨県は人と熊の共生に向けて、他の地域の一歩先を歩み始めているようだ。
「すぐに処分する現状ではツキノワグマが消えてしまう。放獣を増やし、人と共生できる環境をつくりたい」とは、先のNPOの代表者の方のお話しだが、そう、キーワードは「共生」。「かわいそう」という感情以前の問題として、「共生」の道を探るのが、地球上に棲息している多種多様な生物の、僅かひとつの種にしか過ぎない「人間」の取るべき道なのではないかと、つくづく思う。
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写真:明美は冬支度
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プロフィール
鈍行列車の「ちゅうちゅうとれいん」はいつも満員(ふ~っ…)!時々燃料切れを起こして更新が滞ることがありますが、どうぞ末永くおつきあいくださいネ。姉妹編の「あけみ参上つかまちゅり~」もよろしくお願い致します。
Cast

樹里絵(jyurie):1998年生まれ。マイペースで世話が焼けません。性格温厚で超パパっ子。

桃之輔(momonosuke):1999年生まれ。甘えっ子ですが、ものすごく臆病で、ほとんど一日中、布団の中に隠れています。

亜依子(aiko):2000年生まれ。自己主張が強くて偏屈ですが、そこがまた可愛いいんだなあ。超ママっ子です。

真美(mami):2005年生まれ。外見はタヌキそのもの、性格は犬そのものです。才気煥発で気性が激しい。

美意子(miiko):2005年生まれ? 歯を見ると6、7歳…本当は何歳だろう?一日中、文句たらたら言っています。

奈々(nana):2001年生まれ。ようやくノラっぽさもなくなり、明るい陽気な子になりました。
明美(akemi)にゃ三郎(nyasaburou)、小牧(komaki):2007年生まれ。仲良し3兄弟。毎日楽しそうに暮らしています。

里音(satone):2009年8月保護。どんな生い立ちでどんなニャン生を過ごしてきたのか、それは謎です。未来を生きる猫!

寿々(suzu):1994年12月~2010年3月12日。パパの仕事部屋に入れた唯一の子。人の気持ちがよくわかる、とてもとても頭の良い子でした。

福太郎(fukutarou):1997年4月~2008年3月20日。陽気で甘えっ子。抱っこされるのが大好きでした。お母さん代わりだった寿々との再会、「欣喜猫躍」していることでしょう。
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