暑い夏の寒いお話
2007年07月27日(金)
あまりに暑苦しい長毛種のムメモちゃん、本日「床屋さん」。何もこの季節にファーを纏って着飾ることもあるまいと、それはそれは短く刈り込んだが、まさに虎刈り、そして尻尾はいつものライオンカット。床屋さんの名前は「東京バーバー」。ここは田舎だから、「東京」という名前を入れてお洒落にしたつもり、なんとか銀座というのと一緒。
関東地方、まだ梅雨明け宣言はされていないが、数日前からカンカン晴れ。抜けるような空の色は真夏を通り越して秋空だから、きっと、とっくに梅雨は明けているのだろうけれど、気象庁、宣言する自信がないのかしら。
時代は進んでも、天気予報が当たる確率だけは昔とそれほど大差がなく、放り投げたゲタの表が出れば晴れ、猫が顔を洗うと雨と、そんな民間似非天気予報のほうが、未だによほど的中率が良かったりして。もっとも、猫は食後のたびに顔を洗っているから、この気象予報士の予報はちょっと眉唾もの。
7月初旬は肌寒い日もあって、てっきり冷夏になると思っていたけれど、そんなこともなく、どうやら猛暑。人間ならエアコンだのクールビズだのと、暑さから身を守る策を講じることができるが、犬猫はそうもいかず、特に繋がれていて自由のきかない犬は哀れなこと、このうえない。
もう10年ほど前、駅に向かう道、その道路際のフェンスに犬を繋いでいる家があって、犬の横にはプラスチックの犬小屋。横を通るたびに目に入るが、飼い主が声をかけている姿をついぞ見かけたことはなく、冬も夏も繋がれっぱなし。側に木の一本もないから、真夏は太陽光線の直撃を受け、それでも逃げる場所などどこにもなかった。
その子、すでにずいぶん年をとっていたのか、2年、3年と過ぎたころから腰が曲がりはじめ、足腰がめっきり弱くなり、歩くのがやっと。夏はげんなりとした様子だったが、いつもあきらめ顔。これだけ年老いた犬、日陰に置いてあげようという飼い主の気遣いに期待をかけたが、一向にその気配はなく、庭には丹精な花、花にかける気遣いのほんの少しでも、なぜ犬にはかけくれないのかと、そのチグハグな心理を図りかねていた。
そのうち、目に見えて激しい衰弱、余命、どうみてもあと僅かとしか思えないほどふらふら、足を踏ん張り、どうにか小屋から出てくるその姿が痛ましく、それでもどうにもしてあげられない身。その家のすぐ横が信号だったから黄色なら強行突破、見ないにかぎるから、赤信号で止まらないようにと家を出るときに呪文。
ある日、その犬の姿が見えなくなったと思ったら、犬小屋の入り口にブロックが積まれた。もう、出ることも入ることない犬小屋。わずか1メートル余りの不自由な世界、楽しいことなんか何もなかっただろうにと、その子の一生をかわいそうには思ったが、これで鎖からはずされ自由の身、やっとあの子も苦しみから解放されたと、むしろほっとしたような、そんな思いのほうがずっと大きかった。
あれからもう何年にもなるが、主のいない犬小屋はそのまま。暑い夏がやってくると、今でもあの犬のことを思い出す。もの言えぬ動物、飼われた恩義を感じているのか、抵抗ひとつしないけれど、自分の身に置き換えれば、なにをして欲しいのかわかりそうなものをと、犬の代わりに悔し涙。
ペットとして飼い馴らされたものの、断固繋がれることを拒否した猫のなんという賢さ。
写真:(上)東京バーバー仕込みのムメモちゃん。ハサミでカットした体はシマシマ。でもこれでちょっとは涼しくなったはず。(左)ライオンカットのしっぽ。
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プロフィール
鈍行列車の「ちゅうちゅうとれいん」はいつも満員(ふ~っ…)!時々燃料切れを起こして更新が滞ることがありますが、どうぞ末永くおつきあいくださいネ。姉妹編の「あけみ参上つかまちゅり~」もよろしくお願い致します。
Cast

樹里絵(jyurie):1998年生まれ。マイペースで世話が焼けません。性格温厚で超パパっ子。

桃之輔(momonosuke):1999年生まれ。甘えっ子ですが、ものすごく臆病で、ほとんど一日中、布団の中に隠れています。

亜依子(aiko):2000年生まれ。自己主張が強くて偏屈ですが、そこがまた可愛いいんだなあ。超ママっ子です。

真美(mami):2005年生まれ。外見はタヌキそのもの、性格は犬そのものです。才気煥発で気性が激しい。

美意子(miiko):2005年生まれ? 歯を見ると6、7歳…本当は何歳だろう?一日中、文句たらたら言っています。

奈々(nana):2001年生まれ。ようやくノラっぽさもなくなり、明るい陽気な子になりました。
明美(akemi)にゃ三郎(nyasaburou)、小牧(komaki):2007年生まれ。仲良し3兄弟。毎日楽しそうに暮らしています。

里音(satone):2009年8月保護。どんな生い立ちでどんなニャン生を過ごしてきたのか、それは謎です。未来を生きる猫!

寿々(suzu):1994年12月~2010年3月12日。パパの仕事部屋に入れた唯一の子。人の気持ちがよくわかる、とてもとても頭の良い子でした。

福太郎(fukutarou):1997年4月~2008年3月20日。陽気で甘えっ子。抱っこされるのが大好きでした。お母さん代わりだった寿々との再会、「欣喜猫躍」していることでしょう。
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コメント一覧(2)
こういうのを目にしてしまうとそれがいつもの通り道だったり
すると本当にいつも気になりつつ、どうにもできない自分が
もどかしくもなり、悲しいですよね・・・
しかし・・・ライオンカットの尻尾!!!
かわいい~~~~♪♪♪
こんなに長かったんですね。
いやぁ~はじめてみました^^
やまだのママ | 2007年07月28日 14:59
やまだのママさん
こういう飼い方はきっと動物虐待のうちに入るのでしょうね。
最近は動物保護法に則って、
飼い主に飼育方法の改善を訴えることもできるらしいのですが、
むしろ、訴えられて面倒だと、
保健所にでも連れていかれてしまったら余計にかわいそう。
そう思うと二の足を踏んでしまいますね。
ライオンシッポ、かわいいでしょ。
友人の子は、顔もライオンカットにしているのですが、
さすがにこれはトリミングに連れていかないとできなくて、
以前真似をしたのですが大失敗、無残な姿・・・。
猫、鏡が見られなくて良かったアア(笑)
ジュリママ | 2007年07月29日 15:56