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犬と暮らす夢は彼方遠く

2007年06月23日(土)

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動物に最初に触れたのはたぶん4歳の頃。親戚の家に遊びに行くと、大きなコリーが2頭で出迎えてくれた。それまでは庭にきた猫を見るぐらい、犬など飼ったこともなければ触ったこともなかったから、目の前に現れた、子供の背丈を越えるほどの犬が怖くてたまらなかった。

そんな子供の気持ちなど露知らず、歓迎のつもりなのか、コリーの一頭がいきなり手をくわえ(今思えば、そっと)、玄関の方に引っ張っていこうとするから、あまりの恐怖に泣き出してしまった。

飼い主の叱責、聞き分けのいい犬はすぐに手を放してくれ、そのあと2頭で代わる代わる泣いている顔を覗き込んでは、「大丈夫?」といわんばかりの仕草。そのうちどちらかの犬が、涙でぐちゃぐちゃになったホッペをそっと舐めてくれる。今度はその優しさに驚き、それからというもの、大きくなったら絶対にコリーを飼うと言い続けるようになった。

ところが両親、戦後まもなく、なんとかケンネルという犬屋さんで買った黒い柴犬のプー、これが噛みつき癖のある犬で、出前の人には噛みつく、新聞配達、郵便配達と、訪ねてくる人誰彼かまわず噛みつくから謝ってばかり。だから、犬屋さんで犬を買うのなんてもう懲りごり、飼うならおとなしい雑種の犬をどこからか貰ってこようと決めていたらしい。それは表向き、ほんとうは犬を買うなんてもったいないと思っていたのかもしれない。プーちゃんの最後を思えば、確かに…。

当時両親は上野の桜木町に住んでいたから、寛永寺が犬の散歩コース。いつもどおり寛永寺に行き、引き綱を放すと(噛みつき癖のある犬を放すというのも、信じられないことだけれど!)、その日のプーちゃんは何を思ったか、飼い主から離れ、いつもは行かないお寺の裏庭の方に走っていってしまった。

そのままいつまでたっても戻ってこない。ただでさえ寂しいお寺、あたりはすっかり暗くなってしまい、これ以上待つことなどできないから、お寺の住職さんを訪ね、裏庭に犬が入ってしまったまま、まだ戻ってこないので探させて貰えないかと頼み込んだ。すると住職、あそこに入ってしまったら、生きて戻ることなんてまず無理ですよと言う。

昨今、野良犬の姿などとんと見かけなくなってしまったが、当時はゴロゴロ。そんな犬たちが群れを作って暮らし、しまいには野生化してしまうなんていうことがあったらしい。まさに「野犬」。住職が言うには、そんな野犬の群れが寛永寺の裏庭に棲みついているのだとか。

そこに犬でも入り込もうものなら集団で襲いかかり、まず助からない。気の強い犬ならなおさらのこと、立ち向かっていって殺られてしまう。普段から自分より大きな犬に平気で向かってゆくプーのこと、とても生きてはいないだろうと諦めて帰ってきたが、案の定それっきり。(ただしこれは昔の話。今の寛永寺はそんな所ではないので念のため。)

犬の命をお金で換算するような両親ではなかったが、それでもプーちゃん、当時としては結構なお値段だっというから、二度と大枚はたいて犬を買う気など起こらなかったに違いない。それからしばらく犬のいない暮らし。

小学校の6年生になり、せがんでようやく飼ってもらったのは、両親の希望どおり、性格の温和な柴犬とスピッツの「雑種」だった。一緒に暮らせばボルゾイだろうがコリーだろうが雑種だろうが、そんなことはどうでも良くて、ただただかわいい。けれどそのうち、黒いコッカースパニエルが欲しくてたまらなくなり、その思いは今でも続いている。江藤淳の『仔犬のいる部屋』という本を読んで以来。

でもそれは夢、これだけ猫がいたら犬を飼うことなんてできっこない。コリーやコッカースパニエルなんていう上等、お上品な犬には縁のないまま、サビ猫だのパンダ猫だの、どうすればこんな模様になってしまうのかという猫たちに囲まれながら朽ち果てるに違いない。まあ、それはそれで幸せか。

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写真:(上)唯一血統書と言われてはいるが拾った子だし、所詮は推測。(左)キジだのサビだの・・・。


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コメント一覧(4)

うちもわんちゃんとも一緒に暮らしたいなぁと思ったこと
ありますよ。
今でもそういう日がきたらいいなぁとは思いますが。
だけどもううちの子たちも老齢だし、今から迎え入れるって
いうのも現実をみたら無理ですよね。
うちは柴犬が大好きなんですが、相方はたまに見かける
ボルゾイにも興味があるらしいです^^
あの大きな白い巨体、優雅にのっしのっしと歩く姿、
確かに見ている分にはいいかもしれないけど、
あんなに大きな身体ではご飯代も半端じゃないと思うと・・・。

ネコ温度計かわいいですよね~♪
あれ?parisって・・・出てますが、海外からなのですか?
うっひょー。笑

やまだのママ | 2007年06月24日 19:56

やまだのママさん

私も柴犬、好きです。
性格は温和だし、忠実そのものの感じがしますものね。
ボルゾイはカッコいいですが、
うむ~、でも我が家にあの風格・品格、似合わないゾ(~~;)
それより「ご飯代」には大笑い、実感!確かにネ!!

実はこのブログ、パリで書いているんですよ。。。
な~ん言ってみたい。
わんちゃんと一緒で、住めるといいなあという憧れ。
「仮想体感温度」でパリにいるつもりになっているんです。

ジュリママ | 2007年06月25日 12:52

犬も大好きですよぉ。
私の実家では犬を飼っていたので、たくさんの猫と暮らすようになるとは夢にも思っていませんでしたね。

今は、猫のいない生活はかんがえられませんが^^

ポーちゃんママ | 2007年06月25日 20:34

ポーちゃんママさん

やっぱり、猫だけが好きっていうことって、
あまりないみたいですねー。
犬は好きだけど猫はちょっと、っていう人はいますけど・・・。
不思議ですねえ????

ジュリママ | 2007年06月25日 22:38

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鈍行列車の「ちゅうちゅうとれいん」はいつも満員(ふ~っ…)!時々燃料切れを起こして更新が滞ることがありますが、どうぞ末永くおつきあいくださいネ。姉妹編の「あけみ参上つかまちゅり~」もよろしくお願い致します。

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