ウチの猫にはヒゲがある
2007年06月08日(金)
電車に乗ると、本を読んでいるか寝ているか、乗っている人を観察しているかのどれか。遠くに出かける時の電車は格好の図書館、他には何もしようがないから、気も散らずに読書に専念できて、だからこれが一番好きな電車の有効利用。その日も本を読み始めたのだが、なにやら目の前に座っている女性のしぐさが視界に入り、落ち着かない。
年のころは20代前半、バックから化粧ポーチを取り出し、なにやらごそごそ探し物をしているふう。一見清楚でかわいらしいが、どうやら流行の「電車の中で化粧する女」。究極の「化粧する女」は、素顔から始まってひととおりのプロセス、最後に長くてボリュームたっぷりのまつげ、誰が誰だかわからないほど同じ顔になって、作業を完了するが、どうもこの女性、鏡を取り出したものの化粧をする気配がない。
初めてのデート、ファンデーションののりでも見たいのか、あるいは描いた眉毛が千切れちゃいないかとか、アイラインが下瞼に滲んでタヌキになっていないかとか、歯に口紅がついていないかとか、そんなことでも気になったのかと眺めていたら、やおらポーチから取り出したのは「毛抜き」、そして、なななんと、人前憚らず眉毛を抜き始めた。
なんだか湯上り、裸のまま腋毛を抜いている女性を見ているようで、恥ずかしくなったのはこちらのほう。見てはいけないものを見てしまった感じ。化粧する女が進化(退化?)すると、こんなことを人前でヘーキでするようになるのかと妙に感心したりもしたが、それどころかこの人、眉毛が終わるや、今度は、ムウンと鼻の下を思い切り伸ばし、ヒゲを抜き始めたのだった。
彼から初めてのkissを迫られそうな嬉しい予感、急にヒゲが気になったのだろうか。そりゃあ確かに、顔を近づけたらヒゲが生えていたというのでは興ざめだろうけれど、電車の中でヒゲを抜いている間抜け面、彼氏が見たら百年の恋もたちまち醒めようというもの。それより、こういう女性を妻にしたが百年目、なんとなくルーズな日常生活が待ち受けていそうで怖い。
きれいな顔立ちだし、どちらかといえばおとなしそうな雰囲気、黙っていればそれなりのお嬢さんに見えたのに、お里が知れてしまったとはまさにこのこと。その女性をずっと眺めていたママもよほど不躾だけれど、目を逸らそうにも目がテン、結構な衝撃だった。
うちの子たちに限って、まさか人前でヒゲを抜くなんてことはしていないと思うけれど、でも時々、長いヒゲが床に落ちていることがある。ジグソーパズルのように、1匹ずつの顔にヒゲを当ててみるが、これが案外誰のだかわからない。ヒゲがない猫の顔なんて茶饅頭かお大福、くれぐれも抜かないようにね。
写真:(上)猫の中でもキジ猫のヒゲは特に立派。ジュリも見事。(左)アミちゃんは病気が重くなるにつれてヒゲが短くなり、見るからに弱々しくなっていった。ヒゲは猫の健康のバロメーターなのかもしれない。
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プロフィール
ジュリママと猫たちを乗せて走る鈍行列車のちゅうちゅうとれいん。車窓から見える風景を、気ままに書き綴るブログです。あけみちゃんの絵日記、『あけみ参上つかまちゅりーっ!』もどうぞよろしく。どちらもボチボチの更新ですが、末永くおつきあい頂ければ嬉しく思います。

