4万円が飛んでいった日
2007年05月17日(木)
昨日からココちゃんが咳をしていて元気がない。時々だったけれど、夜中に深い咳が聞こえてきて、心配で目が覚めてしまった。今朝はクシュンクシュンとくしゃみを連発するぐらいだが、食欲もないし、一日中寝てばかりいていかにもだるそう。やれやれ、このごろやっと誰も病気をしなくなってくれて、だから久しく獣医さんにお会いすることもなく済んでいたというのに。でも、放っておくわけにはいかない。
深い咳が心配なのは、1年ほど前に散々な目にあったから。あの時はサビちゃんのくしゃみから始まった。サビも最初はココと同じようにクシュンというくしゃみから始まり、次第にその回数が増え、夜になると深い咳をするようになった。
サビを動物病院に連れて行って容態を説明すると、猫の咳というのは人間よりも深刻なケースが多く、肺炎の疑いが濃厚、そうなるとたちまち命が奪われてしまうこともあると脅される。猫は時々ケーッという軽い咳のようなものをするが、そういう感じのものではなく、ゲボッゲボッという、肺の底から押し寄せてくるような咳。
レントゲンを撮ってみると、肺が真っ白になっていて明らかに「肺炎」、しかもかなり重篤だと言う。何本かの注射を打ち、入院させますか?と尋ねられたが、落ち着かない場所で過ごさせるより、むしろ自宅で安心して養生させてあげるほうがずっと良くなるような気がして、連れ帰った。
さすがに猫だけのことはあって、翌日には食欲も普通、元通りの元気な様子に安心したが、サビからうつったのか、今度はフクちゃんが深い咳をするようになり、さらにムメモちゃんまで。これが多頭飼いの恐いところ。ふたつのケージを担いで、またもや病院に行かなければならないハメに陥った。もちろんフクもムメモも早速レントゲン。肺炎は間違いないだろうと覚悟してはいたが、下された診断はそれどころではなかった。
獣医さんがレントゲン写真を見ながら説明してくれるには(かつての、野性味たっぷりの獣医さんの時代とは雲泥の差、なんて親切なインフォームドコンセント!)、フクも肺の周辺がうっすらと白っぽく霞んでいて、確かに軽い肺炎を起こしている。ところが問題は肺ではなくて心臓なんだと言う。この子、小さい頃から病院に連れていくと心臓に雑音があると言われていて、ちょっと勢いよく走るとゼイゼイと息を切らす。その原因をレントゲン写真は正直に写し出していた。
「フクちゃんの心臓は右側にありますね」・・・レントゲン写真を見ると、確かに左側にあるべきはずの心臓がしっかり右側に。獣医さんによれば、なんらかの肺の病気で右肺が潰れ、そのために心臓が移動してしまったのだろうと言う(この表現、正確を期していないかもわからない。なんせ素人にはチンプンカンプンな話だったから)。でも、心臓が右に寄ってしまうほどの肺の病気なんて今までにしたこともなく、だとすると先天性の「心臓配置疾患」とか?
一方のムメモは肺に異常はなかったものの、レントゲンは全体になにやらボヤっとした感じ、実はこれ、骨がやたらに薄いせいだと説明された。ムメちゃんの生い立ちと出会いについてはまた別の機会、ここでは詳しく記さないけれど、獣医さんに言わせるとこの子、たぶん「血統書つきのペルシャ猫」なんだそうだ。そんないい猫がなぜ‘捨てられていた’のか…というところに、この疾患の「謎」が隠されている。
実はムメモ、自力では満足にごはんが食べられないという障害を抱えていた。離乳食の時点でこのことに気づいたブリーダーかなにかが、面倒になって捨ててしまったに違いない。捨てられていた箱の中にはドライフードが一緒に入れられていたが、柔らかくても無理なものを、ましてカリカリなど食べられるはずもなく、成長期の大切な時期にまともに栄養を摂取することができず、だから骨もきちんと作られなかったのだろう。「万が一骨折したら、僕には治せない」と、いつもは強気の獣医さんが弱気なことを言う。
フクもムメモも治療法のあるはずはなく、これからいったいどうなることかと一瞬不安になったが、こうなったら運を天に任せて、今まで以上にかわいがってあげるしかない。予想もしていなかった診断結果にがっくりと力を失ってしまったパパとママ。それなのにその日の獣医さん、そんな飼い主の萎えた気持ちをさらに萎えさせるという追い討ちをかけた。「本日のお会計は4万円です」…。
ママは今もまだ悔し紛れに、あの時のレントゲン、フクの写真は裏焼き、ムメモのは現像液が古くて写真が薄くなっちゃったんじゃないの?と、憎まれ口を叩いている。4万円あったら何が買えるか、なんていうみみっちいことは言わないつもりだけれど、でもお願い、みんな病気にだけはならないでね。ココ、今日だけで治るのよ!気力、気力!!
写真:(上)チリリン姉ちゃん、フクちゃんの心臓って右にあるんだってさ、凄いでしょ、ねえ聞いてる~っ?って、言っているのかいないのか。(左)写真写りがイマイチのムメモちゃん。ひ弱な印象だけれど、最近は体も大きくなり、自力で食事もできるようになってきた。誰よりもわがままで気性が激しいのは「血統書つき」だから?なにせそんないい猫、飼ったことがないから・・・。
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プロフィール
鈍行列車の「ちゅうちゅうとれいん」はいつも満員(ふ~っ…)!時々燃料切れを起こして更新が滞ることがありますが、どうぞ末永くおつきあいくださいネ。姉妹編の「あけみ参上つかまちゅり~」もよろしくお願い致します。
Cast

樹里絵(jyurie):1998年生まれ。マイペースで世話が焼けません。性格温厚で超パパっ子。

桃之輔(momonosuke):1999年生まれ。甘えっ子ですが、ものすごく臆病で、ほとんど一日中、布団の中に隠れています。

亜依子(aiko):2000年生まれ。自己主張が強くて偏屈ですが、そこがまた可愛いいんだなあ。超ママっ子です。

真美(mami):2005年生まれ。外見はタヌキそのもの、性格は犬そのものです。才気煥発で気性が激しい。

美意子(miiko):2005年生まれ? 歯を見ると6、7歳…本当は何歳だろう?一日中、文句たらたら言っています。

奈々(nana):2001年生まれ。ようやくノラっぽさもなくなり、明るい陽気な子になりました。
明美(akemi)にゃ三郎(nyasaburou)、小牧(komaki):2007年生まれ。仲良し3兄弟。毎日楽しそうに暮らしています。

里音(satone):2009年8月保護。どんな生い立ちでどんなニャン生を過ごしてきたのか、それは謎です。未来を生きる猫!

寿々(suzu):1994年12月~2010年3月12日。パパの仕事部屋に入れた唯一の子。人の気持ちがよくわかる、とてもとても頭の良い子でした。

福太郎(fukutarou):1997年4月~2008年3月20日。陽気で甘えっ子。抱っこされるのが大好きでした。お母さん代わりだった寿々との再会、「欣喜猫躍」していることでしょう。
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コメント一覧(2)
咳・・・大丈夫ですか?
ニャンコさんは保険診療にならないから実費なんですよね。
実家の隣りが動物病院なんです。知り合いの人が経営してるんですけど毎日、たくさんの患者さんが飼い主さんに連れられて通院してます・・・。ここが痛い、とか言えないので大変だなと思います。多くの病気があるんでしょうね・・・。
咳、早く治るといいですね。心より祈ってます・・・。
お大事にして下さいね・・・。
かずひと∞ | 2007年05月20日 22:28
かずひと∞さん
ココは、念力が通じて翌日にはすっかり良くなってくれました。ご心配くださってありがとうございます。ほんと、動物はどこが痛い、ここが苦しいと訴えることができませんから、飼い主が察してあげるしかないのですよね。それにしてもご実家のお隣が動物病院だなんて、動物好きにとってはなんだかすごいシチュエーション~~;
ジュリママ | 2007年05月21日 00:53