かわいさに、なんの変わりがあるじゃなし
2007年05月31日(木)
このごろ、動物病院に行って出会うのは純血種と思しき犬ばかり。以前のように、どういうお父さんとお母さんだとこういうワンちゃんになっちゃうんだろう、という犬をトンと見かけなくなった。だからたまに、見るからに「ザッシュ」という犬がいると、飼い主がその子を飼ったきっかけは、たぶん貰ったか拾ったか。いずれにしても、動物好きの優しい気持ちが伝わってきてほのぼの。たまたまここが田舎だからなのか、猫のほうは相変わらず白黒猫だの茶猫だの。ゴージャスな猫に出会うことは滅多にない。
『動物のお医者さん』というマンガが火付け役だったらしいが、かつて流行ったのがハスキー犬。まだ10年数年前のことだから、その残党がたくさんいてもいいはずなのに、散歩させている姿などほとんど見かけなくなった。近所の畳屋さんが飼っていた子も、そういえば、もうずいぶん前から見ていない。あの子たち、一体どこにいってしまったのだろう。
それからしばらくして今度はゴールデンレトリーバー、そしてチワワの爆発的なブーム。テレビをほとんど見ないから、世間の流行には疎いが、それでもまわりじゅうに同じ犬ばかりが溢れかえれば、それがブームだということぐらいはなんとかわかる「プチ浦島」。
知人夫婦に自称・動物好きがいて、7年ほど前にレトリーバーを飼った。最初は一頭、それは奥さんの犬ということらしく、ダンナさんが競ってもう一頭を手に入れた。競ってというのは、ゴールデンの良し悪しは毛の色だとか顔の形だとかにあるらしく、それで優劣が決まるのだとか。だからオレの犬のほうがいい犬だとかなんだとか。
飼った当初は会えばいつも犬自慢。犬の訓練学校に通ってしつけを済ませ、その利口さを誇り、散歩に行くときは夫婦お揃いの、なんとかというブランドのジャケットをはおり、ハンチング帽を被って意気揚々。メス犬の首には赤いバンダナ、オスは青いバンダナ。なるほどねえ、大きな犬2頭、こうやって飼うとそれなりにカッコいいってわけかあ。
その奥さんが、あなたも犬を飼わない?と言ってきた。我が家は猫だらけ。犬は欲しいが朝晩の散歩を考えると、とてもそんな時間的な余裕がないからお断りしたが、その話しの内容というのが聞き捨てならない。ブリーダーが繁殖用に使っていた母犬、2年だか経って(!)、もういい子が産めないから処分をすることになったのだとか。
処分されるのは自分の飼っている犬の母親、かわいそうだから引き取ってあげたいという。なんと言われても飼う気はないが、あまりにひどい話。猶予は一日しかないと脅すから、あわてて懇意にしていた動物愛護団体に連絡をして、なんとか貰い手を探し出してもらった。新しい飼い主の元に車を1時間以上も飛ばして連れていったのは、オヒトヨシのお頓馬夫婦、つまりママたち。話しを持ってきた当人は「よかったわあ」の一言。それからしばらくして、もう一頭同じような境遇になった犬がいるからこれも助けてくれと。さすがに知らんぷりを決め込んだが、この犬、実験用動物として製薬会社だかに売られたということを後で聞いた。
そんな飼い主に飼われていた2頭のレトリーバーたち、そのうちぱったりと散歩に連れ出すこともなくなり、頻繁に洗ってもらい、フサフサの毛をたなびかせていた頃などまるで嘘のよう、毛玉のできたごわごわの毛に包まれながら、狭い檻に入れられたままになってしまった。ゴールデンたちは不平不満を言うわけでもなく、おとなしく暮らしていたようだったが、それも訓練学校でのしつけの成果、騒げば怒る飼い主に抵抗しなかっただけの話し。
それから間もなくしてまずオス犬が、続いてメス犬も死んでしまった。レトリーバーの寿命は10年以上はあるらしいから、その半分、わずか6年しか生きていなかった。大きい犬に懲りたのか、ほどなくして飼いはじめたのがシーズー。洋服を着せ、トリミングに余念がない。ちょっとの買い物にも連れ歩いているが、こちらはひたすら不愉快。見せられても、かわいいわねの言葉など素直に出てくるはずがない。
たまたま、どうしようもない飼い主にぶつかっただけなのかもわからないが、それでもこのところの純血種ブーム、胡散臭い。この奥さん、いつかポロっと「血統が良くて、頭のいい犬や猫は生きる価値があるから大切にしなくちゃ」と言ったことがあって、その時には思わず、ボロだろうがなんだろうが、命あるものにはすべて生きる権利があるのよ、と言い返したが、これってまるきりヒトラー。なんなんだろう、この発想。
ムメちゃんがきてから、人間の好みに合わせて品種改良を重ねて作られたペットの、そのかわいらしさを身をもって知りはしたが、それでもボロボロの犬や猫のほうがよほど好き。どうして純血種に拘るのか、その心理だけは今もってさっぱりわからない。かわいさが同じなら高いお金を出すこともない、タダのほうがお得に決まっているし。
写真:(上)抱きしめている時の幸せといったら・・・(左)お間抜けなミミちゃんは純白種!
プロフィール
鈍行列車の「ちゅうちゅうとれいん」はいつも満員(ふ~っ…)!時々燃料切れを起こして更新が滞ることがありますが、どうぞ末永くおつきあいくださいネ。姉妹編の「あけみ参上つかまちゅり~」もよろしくお願い致します。
Cast

樹里絵(jyurie):1998年生まれ。マイペースで世話が焼けません。性格温厚で超パパっ子。

桃之輔(momonosuke):1999年生まれ。甘えっ子ですが、ものすごく臆病で、ほとんど一日中、布団の中に隠れています。

亜依子(aiko):2000年生まれ。自己主張が強くて偏屈ですが、そこがまた可愛いいんだなあ。超ママっ子です。

真美(mami):2005年生まれ。外見はタヌキそのもの、性格は犬そのものです。才気煥発で気性が激しい。

美意子(miiko):2005年生まれ? 歯を見ると6、7歳…本当は何歳だろう?一日中、文句たらたら言っています。

奈々(nana):2001年生まれ。ようやくノラっぽさもなくなり、明るい陽気な子になりました。
明美(akemi)にゃ三郎(nyasaburou)、小牧(komaki):2007年生まれ。仲良し3兄弟。毎日楽しそうに暮らしています。

里音(satone):2009年8月保護。どんな生い立ちでどんなニャン生を過ごしてきたのか、それは謎です。未来を生きる猫!

寿々(suzu):1994年12月~2010年3月12日。パパの仕事部屋に入れた唯一の子。人の気持ちがよくわかる、とてもとても頭の良い子でした。

福太郎(fukutarou):1997年4月~2008年3月20日。陽気で甘えっ子。抱っこされるのが大好きでした。お母さん代わりだった寿々との再会、「欣喜猫躍」していることでしょう。
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