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ショパンとのり弁

2007年05月29日(火)

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チリリンを拾ったのは子猫の時ではなく、もうすぐ1歳になろうかという時。新しい家に転居して6ヶ月ぐらい経った頃だったか、かつてのお隣さんから、庭に猫が居ついてしまって困っているのだけれど、引っ越す前にエサをあげていた子じゃないかしら、という電話がかかってきた

その顛末もそのうち書くつもりでいるけれど、引越しが決まって、一番頭を悩ませたのは外猫のことだった。エサをあげていた子を置いていってしまえば、明日から食べるものにも困るだろうし、そんな無責任なことをするわけにもいかない。獣医さんの助言を得て、触ることさえできない子を、やっとの思いで連れてきた。だからお隣さんにいる猫はあずかり知らぬ子。姿形を聞いてもまったく心当たりがなかった。

鈴のついた首輪をつけていて、ご主人が帰宅すると、必ず玄関まで出迎えにきてくれるのだそうだ。首輪をつけているのなら近所の子、遊びにきているだけじゃないのと言ってみたが、家に帰る様子は一向にないのだとか。とにかく見にきてと言う。見に行ってどうなるものでもないけれど、親しくしていた友人だったから、猫のことは二の次、とにかく遊びに行くことにした。

庭で彼女が指差した、白い洋服に茶色の帽子をかぶった子、ああ、この子なら遠目に見たことがある。近くのアパートに小さな子供のいる家族が住んでいて、いつもその子の後をくっついて歩いていた子。アパートの住人ははとっくの昔に引っ越してしまっているはずだから、飼っていた猫を、次の引越し先ではペットがだめとかなんとか、そんな理由ですげなく置いていってしまったのだろう。

自分の哀れな身の上など知るはずもなく、なんだか明るい雰囲気の猫で、声をかけると飛んでくる。抱き上げてみるとおとなしく、腕の中でされるがまま。置いていかれちゃってかわいそうに、この子、これからどうやって生きてゆくつもりだろう。

隣人はまったく飼うつもりはなく、気の向いた時だけ飼い犬のドッグフード(!)をあげているらしい。この人、犬の飼い方も気まぐれで、散歩もしたりしなかったり。ここに置いておけば、間違いなく野良猫になるしかないが、頭のよさそうな子だし、ホームレスなどからきし似合いそうにない。

見てしまったらこうなるのはわかりきっていたこと、だから見なきゃいいのに、貰っていくわと、車に乗せて連れてきてしまった。チリリンという名前は、鈴をつけていたからと、隣人が名づけたのをそのまま。まだ子供を産んだことはなく、連れてきてからの避妊手術。生後8ヶ月ぐらいといったところか。

それでもちょっとオトナになっていた猫だったから、先住猫達とうまくやっていけるかと、それだけを心配したのだけれど、ありがたいことに杞憂。家に着いてからは、用心のためにケージに入れたまましばらく部屋の片隅に置いていたが、近寄る猫に、フーでもなければシャーでもない。これなら大丈夫だろうとケージから出したところ、たちまちわがもの顔で家中を闊歩、先住たちはただただ遠巻きに眺めるだけ。

それからしばらくして、この猫が飼われていたと思しきアパートから、道路一本隔てた所に住んでいた友人が遊びに来た。それほど親しくしていたというわけでもなく、道路で会えば、世間話よりもうほんの少しだけ踏み込んだ話しをするという程度の仲。その彼女、チリリンを見るなり、あらこの猫、私の家の庭によく遊びにきていた子だわと言う。

「私がショパンのバラードを聴いていると、必ずお庭にくるのよ。そして首を傾げて音楽を聴いているの」・・・ショパン?この子が?実はこの人、普段からちょっとセレブを気取っていて、自身の日常も薔薇の花が咲くごとくに語るから、どこまで本当のことなのかわからない。普段からショパンを聴いているというのも初耳だった。

それ以上に、チリリンとショパンという組み合わせはなんともチグハグ。早速その晩、ショパンのCDをかけてみたが、ちっとも反応しない。この子、我が家にきたばかりの頃の好物は、のり弁の海苔とコンビニ弁当のから揚げ。こんなものを買ってきて食べていると目ざとくやってきて、ウェンウェンと鳴いて欲しがる(ニャアと鳴かずに、ウェンと鳴く)。

う~む、のり弁とから揚げとショパンねえ…。まあ、そんな組み合わせがあっても別に悪いわけではないけれど、ショパンというのだけはどうも怪しい。北島三郎の、は~~~るばる来たぜ、はっこだって~~~っとかなんとか、そんな歌が聞こえてくると血が騒いで、それでわざわざ道路を渡って聞きにいった、というのが真相だったりして。

ショパン流れるセレブな家の猫にはなりそこなったけれど、まあ、そこそこ好きなものを食べて、好き勝手に暮らす日々。猫なりにはセレブ…。

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写真:(上)なんだかホームレスっぽい?(左)でも、こうすればそれなりにセレブ(・・・かなあ)。


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プロフィール

鈍行列車の「ちゅうちゅうとれいん」はいつも満員(ふ~っ…)!時々燃料切れを起こして更新が滞ることがありますが、どうぞ末永くおつきあいくださいネ。姉妹編の「あけみ参上つかまちゅり~」もよろしくお願い致します。

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樹里絵(jyurie):1998年生まれ。マイペースで世話が焼けません。性格温厚で超パパっ子。

桃之輔
桃之輔(momonosuke):1999年生まれ。甘えっ子ですが、ものすごく臆病で、ほとんど一日中、布団の中に隠れています。

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亜依子(aiko):2000年生まれ。自己主張が強くて偏屈ですが、そこがまた可愛いいんだなあ。超ママっ子です。

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真美(mami):2005年生まれ。外見はタヌキそのもの、性格は犬そのものです。才気煥発で気性が激しい。

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美意子(miiko):2005年生まれ? 歯を見ると6、7歳…本当は何歳だろう?一日中、文句たらたら言っています。

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奈々(nana):2001年生まれ。ようやくノラっぽさもなくなり、明るい陽気な子になりました。

明美 にゃ三郎 小牧
明美(akemi)にゃ三郎(nyasaburou)、小牧(komaki):2007年生まれ。仲良し3兄弟。毎日楽しそうに暮らしています。

里音
里音(satone):2009年8月保護。どんな生い立ちでどんなニャン生を過ごしてきたのか、それは謎です。未来を生きる猫!

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寿々(suzu):1994年12月~2010年3月12日。パパの仕事部屋に入れた唯一の子。人の気持ちがよくわかる、とてもとても頭の良い子でした。

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福太郎(fukutarou):1997年4月~2008年3月20日。陽気で甘えっ子。抱っこされるのが大好きでした。お母さん代わりだった寿々との再会、「欣喜猫躍」していることでしょう。

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