捨てられたのにはワケがある
2007年05月26日(土)
昨日はちょっと気の重くなる話題だったから、今日は、サビちゃんを貰ってきてからというもの、電話一本寄こさなかった一休さんの話。あれ以来、こちらから電話をする用事などもとよりないのでそのまま。その一休さんが5年目にして、またもや突然電話をかけてきた。この人からかかってくる電話には最初から逃げ腰。世間話をしながらも、話の核心にたどり着くまえに何としてでも電話を切らなくちゃと、そのことばかりを考えている。
しかし相手はツワモノ、なんとか切らせまいとして話を引き伸ばし、ついに「いや~、実は子猫を拾いましてねえ」と。ご自分でお飼いになればよろしいでしょと、そんな強いことが言えればいいのだけれど、どうもそのあたり気が弱くて、「どんなお猫ちゃんなんですか」と、言わなきゃいいのに社交辞令。
なんでも、血統書つきと思しき猫、それが箱に入れられて公園に捨てられていたんだとか。奥さんが見つけ、いったんは見て見ぬふりをしてやり過ごしたものの、どうにも心配になり、引き返してみたところがすでにもぬけのカラ。拾ってくれる人がいたのかと喜んだが、これが糠喜び。次の日に、またしても同じ場所に同じ子猫が捨てられていた。
子供が拾って持ち帰り、元の所に戻していらっしゃいと家族にでも言われたのか、あるいはお母さんと拾ったものの、家族会議の結果やっぱり飼うのはよそうという結論になったのか、いずれにしても誰も飼ってはくれず、元の捨て猫。
あまりにかわいそうなので(こればっかり)、家に連れてきたのだそうだ。連れてきたからには、それなりの覚悟を決めてのことだろうと思うのだけれど、「気難しい先住がいて」の一点ばり、決して自分が飼うとは言わない。気難しいのは一休さんだっておなじ、それでも奥さんとなんとか暮らしているんだもの、猫だって同じよ、と突っ込みを入れたくなるが、拾われた子猫に罪はなし。
とにかくかわいい子なので、誰か貰い手を探して欲しいと懇願される。(ええい面倒な!)「それじゃ、ウチで貰ってあげますよ」と、またしても言ってしまう猫バカ。どうも強引なタイプに弱く、社会生活でもこの手合いには勝ったためしがない。
そんなわけで、またもやシブシブ一休さんの家に猫を貰いにいくハメに。行きの車の中、自分が貰うと言ったことなのだからと、自分に言い聞かせはするものの、なんでいつもこうなっちゃうのかしらとブツブツ。パパはすぐに腹を括るタイプだから、一度決めたら不平不満は決して言わない。むしろ、どんな子猫なのかとそれだけが楽しみ。
雹のお見舞いにかこつけての子、今では目の中に入れても痛くないほどかわいいけれど、会った時には思わず頬の筋肉が硬直。だから、血統書つきらしいかわいい子猫というのも、きっと「眉唾」とタカを括っていた。ところが一休さんが抱いてきたその子、ふさふさの長い毛とペチャンコの鼻、前のとはうってかわってかわいらしく、まるでムクムクの縫いぐるみ。血統書つきってこんなにかわいいのかア。
獣医さんに見てもらうと、血統書の中でもかなりいいランクの子なんじゃないかと。動物病院に勤務しているトリマーの女の子も、譲って欲しいけれど、ちょっと前に猫を飼ったばかりとしきりに残念がる。とすると、買えば10万円前後。そんな大金を出していながら、すぐに捨ててしまう人なんているはずもない。気に入らなければ返品だって交換だってできるそうだもの(命をなんだと思っている・・・)。
箱の中に一緒に入れられていたというドライフードは、冷凍用の小袋に入れられていて、たぶん大袋のカリカリを小分けにしたもの。多頭飼いの、猫を飼いなれた人という感じ。ここから、あれやこれやと犯人を推理してみたが、有力なのは2つの説。この子をもてあましたブリーダーか、あるいは一休さんの家の近くにある大型スーパーのペットショップ。
スーパーのペットショップの一角に「生体売場」という、なんだか気味の悪い名前の売り場があって、たくさんの子犬や子猫が売られている。ここで売られていたものの、なにかしらの理由で処分の対象になり、それを哀れに思った店員さんがこっそり捨てたとか。ブリーダーも同じ。
売れない理由で思い当たるのは、貰ってきた時から鼻はズビズビ、目はウルウルだったこと。健康そうというわけではなく、だから売り物にはならなかったということか。もっとも、鼻ズビ、目ウルはこの種類の子にはよくみられる症状で、お鼻のペチャンコが原因、特段病気というわけではないと獣医さんは言う。
どんなワケがあるかは知らないけれど、捨てちゃうっていうのはヒドイよねえ、と言いながら毎日舐めるようにかわいがっていたが、安いものにはワケがある、捨てられていたものには、もっともっと深いワケがあるというワケ。実はこの子、自力ではごはんが食べられないという障害を持った子だった。そのことに気がついたのはしばらくしてから。一休さん、またしても逃げ得…。
写真:(上)今ではすっかり元気な「血統書」つき!なんとなく性格が犬っぽいのだけれど、まさか祖先に?(左)ザ・イッキュウサンズ。
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プロフィール
鈍行列車の「ちゅうちゅうとれいん」はいつも満員(ふ~っ…)!時々燃料切れを起こして更新が滞ることがありますが、どうぞ末永くおつきあいくださいネ。姉妹編の「あけみ参上つかまちゅり~」もよろしくお願い致します。
Cast

樹里絵(jyurie):1998年生まれ。マイペースで世話が焼けません。性格温厚で超パパっ子。

桃之輔(momonosuke):1999年生まれ。甘えっ子ですが、ものすごく臆病で、ほとんど一日中、布団の中に隠れています。

亜依子(aiko):2000年生まれ。自己主張が強くて偏屈ですが、そこがまた可愛いいんだなあ。超ママっ子です。

真美(mami):2005年生まれ。外見はタヌキそのもの、性格は犬そのものです。才気煥発で気性が激しい。

美意子(miiko):2005年生まれ? 歯を見ると6、7歳…本当は何歳だろう?一日中、文句たらたら言っています。

奈々(nana):2001年生まれ。ようやくノラっぽさもなくなり、明るい陽気な子になりました。
明美(akemi)にゃ三郎(nyasaburou)、小牧(komaki):2007年生まれ。仲良し3兄弟。毎日楽しそうに暮らしています。

里音(satone):2009年8月保護。どんな生い立ちでどんなニャン生を過ごしてきたのか、それは謎です。未来を生きる猫!

寿々(suzu):1994年12月~2010年3月12日。パパの仕事部屋に入れた唯一の子。人の気持ちがよくわかる、とてもとても頭の良い子でした。

福太郎(fukutarou):1997年4月~2008年3月20日。陽気で甘えっ子。抱っこされるのが大好きでした。お母さん代わりだった寿々との再会、「欣喜猫躍」していることでしょう。
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物書きネット | 2007年05月27日 09:14